京都随一の「寺町京極商店街」が美術館に!12月からアートプロジェクトが始動

「寺町京極商店街」といえば、京都市中京区の「寺町通」にある、三条と四条を結んでいる商店街。豊臣秀吉がこの地に寺院を集めて寺町を築いたのに合わせて商店街のようなものが生まれたのが原点ですが、現在は約500メートルの商店街に、古くからの商店やファッションや雑貨、カフェなど約200店舗が並んでいます。

その「寺町京極商店街」が12月1日から1年間、〝美術館〟になるそうです。寺町京極商店街振興組合(京都市中京区)が、アートプロジェクト「寺町京極|商店街美術館」を実施するもので、商店街を〝美術館〟として捉え、多くの人がアートに触れ、日常生活と文化・芸術がつながり合える場所を目指しています。

期間中は、職人や学生、地域団体が制作するさまざまなアート作品をアーケードに吊り下げ、展示します。

第一弾は、西陣の引箔職人である西山大介さんによる「箔アートボード」で、西陣織の伝統技術である「引箔」の技術を応用したアートボード作品をアーケード内4カ所に吊り下げて展示するそうです。

「引箔」は西陣織特有の技法で、特に高級な帯などに使用される表現力豊かな金糸の一種。和紙の上に金箔や銀箔などを貼り、柄を制作した後に糸ほどに細く裁断、それを引っ張りながら織物に織り込むことから引箔と呼ばれているそうです。
展示するボードは両面で異なった内容になっているため、三条から四条まで続く商店街を往復しながら8つのアート作品を観覧できます。

西山さんは「今回表現したいのは文化芸術と消費経済の調和。経済がダメージを負っているいま、文化芸術が『ケア』を担うのだと考えました。見る人によって印象は変わりますが、暗い気持ちが箔のさまざまな輝きによって明るく照らされ、癒されることを祈っています」とコメントしています。

関連記事

ページ上部へ戻る