奈良県最古の醤油蔵「マルト醤油」を再興 70年ぶりの復活醤油の販売開始

1689年創業の奈良県最古の醤油蔵元「マルト醤油」(奈良県田原本町)はこのほど、約70年ぶりの復活醤油となる「大和一雫(やまとひとしずく)」の販売を開始いたしました。

「マルト醤油」は、奈良県最古の醤油蔵ですが、実は約70年前、戦後の原材料調達難により閉業を余儀なくされたそうです。しかし、現当主の木村浩幸さんが、書物庫に眠っていた古文書を読み解き、醤油づくりの再興に着手。
伝統的製法の再現を探り続けるなか、今日に至るまで蔵付きの菌が奇跡的に生き続けていたことを発見しました。

何年にもおよぶ試験醸造を経て、伝統的製法の再現を果たすとともに、蔵付きの菌を活かした醸造方法を確立したそうです。

その一方で、2020年8月に〝泊まれる醤油蔵〟として宿泊施設 「NIPPONIA 田原本 マルト醤油」を先行的に開業しましたが、2年間の醸造期間を経て、生業である醤油が完成し、復活醤油「大和一雫」として販売にたどり着きました。

「大和一雫」は、もろみをしぼり、火入れもろ過もしない生の状態の醤油である「生揚げ醤油」。一般的にはほとんど流通することがな醤油ですが、火入れもろ過もしていない、生の醤油そのものの芳醇な味わいを楽しめるそうです。

生揚げは、菌がそのまま生きている状態のため、流通・保管ともに冷蔵が必要な商品で、慎重な管理が求められますが、マルト醤油では新鮮な状態で商品を届けるためオンラインショップでの配送方法をクール便に限定しているそうです。

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