男性がワンピース着てもいい ジェンダーイコーリティ目指す新ブランド「IIQUAL」
- 2021/5/26
- ビジネス
SDGs-。中身は特に詳しくなくとも、「その言葉聞いたこと」「見たことある」という人は多いでしょう。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」の略ですが、その考え方が最近になって急速に社会に浸透し始めました。
「SDGs」は「貧困をなくす」「すべての人に健康と福祉を」「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「産業と技術革新の基盤をつくろう」など17の目標を掲げていますが、その1つに「ジェンダー平等を実現しよう」というものがあります。もう少し詳しく言うと「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」という目標です。
ジェンダーの平等を図る、つまりジェンダーイコーリティですが、そのジェンダーイコーリティを促進するため、「オンワードデジタルラボ」が、新ブランド「IIQUAL(イーコール)」を立ち上げ、販売を開始しました。
「IIQUAL」は、自分のらしさを着られる服を目指しているそうです。メンズ、ウィメンズという概念はなく、ワンピース、スカート、シャツ、パンツなど性別を問わず自由に着こなすことができる服です。
考えてみれば当然なのですが、服作りの現場ではメンズ、ウィメンズという区分が、まず最初にあります。
しかし、ファッションの世界でジェンダーイコーリティを実現するには、それを取り払い、誰でも全てのアイテムを着られるようにするために、生物学的な性差による体格の違いを考慮したり、心理的抵抗を少なくするデザインを心掛けたりする必要があります。
その上で、何度もフィッティングや型紙の調整を行いながら、新たなデザインを生み出すことが求められます。
すでにカットソー、シャツ、ジャケット、ワンピース、ボトムといったアイテムを揃えていて、例えばワンピースは、どんな性別の人も着やすいようストレートなシルエットを採用。身体のラインが気にならないようゆとりを持たせたデザインで、後ろのファスナーは慣れていない男性でも着やすいように長めに設定しているそうです。
体格の違いは、そのまま男女の格差、不平等とも言えませんし、性別の違いをすべて認めないという考えが果たして正しいのかどうか分かりませんが、ファッションの世界にジェンダーイコーリティが求められるのは、大きな流れかもしれません。