奈良の墨で染めた限定品の革靴が誕生 「KOTOKA」が素朴で暖かい色合いを出すことに成功

奈良と言えば、法隆寺や東大寺の大仏さまなど悠久の歴史をたどれる観光地ですが、実は日本有数の革靴の産地でもあります。ちなみに靴下の産地としても知られています。

その靴下の産地奈良では、靴メーカー7社が共同で開発し、分担して製造、そしてウェブサイトを通して販売するプロジェクト「奈良発靴」が進められていて、ブランド「KOTOKA」で、サイトなどを通じて素材を生かし、簡素さの美を表現した靴が販売されています。

その「KOTOKA」でこのほど、奈良の墨で染めた和牛の革を使った限定品が誕生しました。
実は、墨も奈良の名産品です。奈良県内に8カ所ほどある工房で1400年前から変わらない手作業でつくられています。、菜種油の煤と膠(にかわ)を練り合わせて練り墨をつくり、それを型に嵌めて何年もかけてゆっくり乾かすなど、手間と暇をいとわずつくられています。

墨の色素は粒子が大きく、革を染めるのに適しているわけではないそうですが、「KOTOKA」では、七代続く奈良の墨工房「錦光園」の協力で、練り墨からつくった墨液で、植物タンニンでなめした和牛の革の銀面(表面)を染めることで、墨だけが持つ、素朴で暖かい色合いを出すことに成功したそうです。

そうしてできた「奈良墨染和牛革」は、なんとも落ち着きのある〝墨色〟に仕上がっています。

新たに誕生した靴は「一枚革ダービー」「飛鳥ホールカット」「オリンピアン」「一枚革スリッポン」の4デザイン。
「一枚革ダービー」は、ゆったりと履ける紐靴で、クッション性のあるソールを使っています。小売価格(税込み)は38,500円。

「飛鳥ホールカット」は、スマートなシルエットの紐靴で、38,500円。「オリンピアン」は古い時代のスポーツシューズに着想を得たデザインで35,200円。
「一枚革スリッポン」は、無駄を削ぎ落としたデザインのスリッポンで、38,500円。

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