道尾秀介最新作「N」。その結末は…。 驚愕の仕掛け!どの章からも読める、世界が変わる小説

推理作家・道尾秀介さんの最新作で、これまでにない驚愕の小説「N」(エヌ)が10月5日、集英社から発売されます。これまで小説の新領域を開拓し続けてきた道尾さんらしく、古今東西の小説を見渡しても、ここまで斬新な、「造本」まで含めて仕掛けが施された作品はなかったと言える、唯一無二の〝体験型〟小説となっていて、道尾ワールドのファンだけでなく、小説好きの人なら手に取りたくなる一冊となりそうです。

道尾さんは、ご存じの通り2004年「背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。07年「シャドウ」で本格ミステリ大賞、09年「カラスの親指」で日本推理作家協会賞、10年「龍神の雨」で大藪春彦賞、「光媒の花」で山本周五郎賞、11年「月と蟹」で直木賞など数々の小説で受賞している日本を代表する作家です。

最新作「N」は、「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師/「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生/定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人/殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者/ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師/殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事-そんな自分が登場するものの、結末はいったいどこにあるのか…。

「本作は、章と章の物理的な繋がりをなくすため、本文を一章おきに上下反転させた状態で印刷してあります(紙の書籍限定)。自分が読みたいと思った章に進んでください。どの章が〝はじまり〟なのか、どの章が〝終わり〟なのかも、読者の皆様に選んでいただければと思います」との道尾さんの狙いによって生まれました。

ですから、読む順番によって物語は変わり、そして読後感も変わる…。バラバラに存在する六つの章を一つに作り上げていくのは、読者自身ということです。さらに、読者が読む順番を選択できることによって、ミステリーとしての新たな仕掛けまで発動するという、とてつもなく技巧的な一面を持っているそうです。細部へのこだわりまで含めて楽しめそうな一冊となりそうです。

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