東北の民間企業初の人工衛星に東北の名産品を搭載 イチゴや綿花、会社ロゴの原典を宇宙に飛ばし地球をバックに記念撮影

2025年に打ち上げる東北の民間企業発の人工衛星「あおば」に、東北ゆかりの品である「ミガキイチゴ」「ヘラルボニーの社名原典」「綿花」の3品が搭載されることが決まりました。
「ElevationSpace」「GRA」「ヘラルボニー」「東北コットンプロジェクト」の4者が「東北〝ゆかりの品〟を宇宙に飛ばそう!」プロジェクトを進めます。

東北地方は、人口減少や高齢化など様々な社会課題を抱えており、特に首都圏への人口流出による生産年齢人口の減少には歯止めがかからない状況。プロジェクトに参画する4者は、いずれも東北に拠点を置く企業・団体で、「東北経済を活性化させたい」という共通した想いで事業活動を行っており、東北〝ゆかりの品〟を搭載して宇宙空間に打ち上げることで、東北の経済活性化の象徴になることを目指すそうです。

もともと東北は宇宙との関わりが深い地域。秋田県にはJAXA能代ロケット実験場、岩手県にはブラックホール観測に成功した国立天文台水沢、宮城県にJAXA角田宇宙センターがあるなど、東北各県で何らかの宇宙に関連する取り組みが行われています。

同プロジェクトでは、ブランド高級イチゴ「ミガキイチゴ」を生産するGRA、障害のある作家のアートライセンスビジネスを手掛けるヘラルボニー、津波で稲作などが困難になった農地で綿を栽培し被災地復興を目指す東北コットンプロジェクトの3者が提供した3品を、2025年にElevationSpaceが打ち上げる人工衛星「あおば」に搭載し、宇宙空間で地球を背景に写真を撮影します。

ミガキイチゴと綿花は、宇宙空間で受ける熱や放射線の影響から守るため、宇宙での使用実績がある信越化学工業株式会社のシリコーンを用いて加工し、衛星に搭載する計画。

ヘラルボニーの社名は、代表の4つ上の兄が7歳のころに自由帳に記した謎の言葉に由来。この言葉を社名やブランドネームに起用することで「一見意味がないと思われるものを世の中に新しい価値として創出したい」という意味を込めているそうです。

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