東北民間企業初の人工衛星の愛称「あおば」に 「青葉山」や「青葉城」「青葉通り」など宮城・仙台ゆかり

2025年に東北の民間企業として初となる人工衛星の愛称がこのほど「あおば」に決定しました。「青葉山」「青葉城」「青葉通」など「あおば」は仙台と結びつきが強い言葉で、多くの仙台市民からも支持を得られそうです。

「あおば」は、宇宙で実証・実験を行ったあと、地球に帰還可能な人工衛星を開発する企業「ElevationSpace(エレベーションスペース)」(仙台市青葉区)が2025年に打ち上げを予定している「ELS-R100」となります。

「あおば」は、宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」シリーズの初号機(技術実証機)で、人工衛星の開発技術に加え、日本の民間企業が成功させたことのない〝宇宙に打ち上げた小型衛星を制御して地球に帰還させる〟ことを実現するための「軌道離脱」「大気圏再突入」「回収」といった技術の実証を目的としているそうです。

重量は約200キロ、大きさは約1メートル四方で、地球低軌道上で約半年間の実証・実験を行った後、回収ペイロードを搭載した再突入カプセルが地球に帰還、海上での回収を予定しています。

回収ペイロードについては、実証したコンポーネントや素材を地球に帰還させ、顧客の元に返すことで、宇宙空間特有の微小重力、真空、熱といった環境がペイロードに与えた影響を直接観察することができ、地上の設備で詳細に解析することも可能となるそうです。

「あおば」では具体的には「ユーグレナ」などの企業の実験・実証を予定。「ユーグレナ」は、微細藻類ユーグレナの宇宙空間での培養により、宇宙の環境が生物に与える影響を調べ、それを生きた状態で地球に持ち帰る実験。国産宇宙機による生きた状態での生物回収は日本初の試みとなります。

「IDDK」は、ワンチップ顕微観察技術を用い、小型人工衛星内での微生物・細胞の培養状況センシング、顕微観察画像取得を可能とする小型バイオ実験環境を実証する予定です。

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