エプソンが美術館展示のDX化による〝体験型展覧会〟長野県の上田市立美術館所蔵作品をデジタル・アーカイブ化

エプソンのショールームである「エプソンスクエア丸の内」(東京都千代田区)の「エプサイトギャラリー」で7月26日から9月1日まで、美術館所蔵作品をデジタル・アーカイブ化し、作品の持つ魅力や制作技法の体験を通じて楽しく学べる展覧会「なつやすみはアートであそぼう!~出張美術館・深掘り!? 美楽(びがく)展~」が開催されます。

2023年4月1日、約70年ぶりとなる博物館法の改正が施行され、博物館・美術館の事業として所蔵資料のデジタル・アーカイブ化が追加されました。新たな時代に即したこのような流れは、従来型の静的展示からの脱却を試みる好機とも捉えられているそうです。

しかし、実際にデジタル・アーカイブ化を実施している登録博物館は24.4%に留まっているのが現状となっています。

今回の展覧会は、2022年に開催された「深掘り⁉美楽(びがく)」展をベースとし、所蔵作品の複製画を展観するとともに、デジタル化した作品を「エプソンアヴァシス」が開発した鑑賞補助アプリによって深く掘り下げ、制作過程を追体験するような体験型作品鑑賞環境が紹介されるそうです。

展覧会では、「ブルトンヌ・漁夫/山本鼎」「婦人像/中村直人」「海景/林倭衛」「ドミノ・パイ/ハリー・K・シゲタ」の作品を実物大で複製し、展示。プリントには、エプソンの高画質プリンターSureColor「SC-P9550」(12色機 全色顔料)を使用したそうです。

また、会場の展示作品は、タブレット、鑑賞補助アプリを使い、色と構図が作品に与える役割や、作品制作の原理を学ぶことが可能。例えば「ブルトンヌ/山本鼎」だったら、木版画の版ごとに色を選び、アプリ上で作品を刷ることができ、「漁夫/山本鼎」なら、木版画に描かれたはんてんの陰影を、彫刻刀で彫る体験ができるそうです。

「ブルトンヌ/山本鼎」「婦人像/中村直人」「海景/林倭衛」「ドミノ・パイ/ハリー・K・シゲタ」の作品では、鑑賞補助アプリで来場者が作成したデータを複製画に並べて投映し比較することで、より理解を深めることもできます。

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