空家の古民家をリニューアル、秩父の町がホテルに 「町住客室 秩父宿」がグランドオープン

埼玉県秩父市の空家となった古民家をリニューアルし、町をまるごとホテルに見立た宿泊施設「町住客室 秩父宿」がグランドオープンしました。
2020年より計画を立ち上げ完成を目指していたものの、コロナ禍で縮小して運営していましたが、新棟の完成や既存施設のリニューアル、むすびの湯Cafeの新設などが行われ、全3棟7室となりました。

「町住客室 秩父宿」は、温かなくつろぎの空間として古民家をリノベーションし、建物の歴史を感じながらも快適にお使いいただける客室として活用するもので、宿泊棟は町中に点在する「桐の匠 吉」(全3室)、「和空間 多豆」(全2室)、「箱庭 猿楽庵」(全2室)の3棟。
宿泊者にまるごと秩父を体験してもらうために「町歩きパスポート」を用意し、昔から地元の人たちに愛され続けている菓子屋や銭湯など、ガイドブックでは味わえないお店へと地図を片手に宝探し気分で町歩きを楽しめるそうです。

深刻化する空家問題に対して使われなくなった古民家を空家対策の一環として有効に活用する取組みと、宿泊者が秩父を町歩きすることによって秩父の魅力に気がついてもらい、地域経済の活性化にも貢献したいという想いもあるそうです。

「桐の匠 吉」は、タイプの異なる3部屋で構成し、どの部屋も随所に昔ながらの面影を感じることができる設え。全ての部屋に縁側があり、手入れされた庭を眺めながらゆったりと落ち着いた時間を過ごせるそうです。

「和空間 多豆」は、1928年に建てられた後、修繕が必要となったのを機に、芸術活動をしている人々が作品を発表できる場として、平成2016年春から多目的アート・スペースとして活用。2020年春、「町住客室 秩父宿 和空間 多豆」として生まれ変わり、23年3月にリニューアルオープンしています。

「箱庭 猿楽庵」は、「我が苦を去る」という意味で、建てられたもので、かつての住人の嗜みが豊富で部屋の至る所に粋を感じることができるそうです。

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