夜×アートで名古屋城の新たな一面を 本丸御殿など秋の夜間特別公開、小泉今日子さんの朗読会も

名古屋のシンボル、国の特別史跡の名古屋城で11月25日から14日間、「名古屋城 秋の夜間特別公開 景~KEI~」が開催されます。期間中は、本丸御殿などが夜間特別公開されるほか、二之丸庭園をライトアップ、12月8日には小泉今日子さんの夜の朗読会も開かれます。

特別公開のコンセプトは「景 KEI」。「ひかり」と「かげ」という対照的な意味を内包する「景」という言葉を手がかりに、時間の経過にともなう変化や事物のあわいに着目し、創造的な空間演出やパフォーマンスを構成するそうです。

「本丸御殿夜間特別公開」は、普段は入ることのできない夜の本丸御殿が特別に公開されます。
本丸御殿は尾張藩主の住居、藩の政庁として1615年に完成。御殿の内部は障壁画や飾金具などで絢爛豪華に飾られ、江戸時代の先端技術を注いだ近世城廓御殿の最高傑作とされました。しかし1945年の空襲により焼失し、2018年に他では類を見ない正確さで忠実に復元されました。

また、上洛殿「上段之間」の北側の「菊之廊下」が初公開されます。「上洛殿」は、三代将軍 家光が京都に向かう途中、名古屋城に宿泊するために増築された建物。本丸御殿のなかで最も絢爛豪華で、細部まで贅の限りが尽くされたとされ、美しい紅白の菊と流水が描かれた金碧の障壁画を観覧できます。

二之丸庭園では、夜の別の顔を引き出すよう反射、透過、散乱、 屈折、吸収という光の特性に着目し、それを増幅させるように「ひかり」と「かげ」が多様に絡み合う空間を演出します。

12月8日には本丸御殿中庭(南側)特設ステージで、小泉今日子さんによる夜の朗読会を開催。時代の変遷を見つめてきたこの場所は、たくさんの記憶が眠る場所でもあるそうで、暮夜をむかえたこの場所に耳を澄ませてみると、読まれたテキストとともに、この地に眠る複数の声が、さまざまな感情が聴こえてくるかもしれません。

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