飲み物も噛めばエネルギー消費量が増加 「ゆっくり、よく噛む」が太らないコツ!?

「早食いは体重を増加させる」などと言われていますが、固形物だけでなく「飲み物もよく〝噛んで〟ゆっくり味わうとエネルギー消費量を増加させる」ことがこのほど、早稲田大学スポーツ科学学術院の林直亨教授、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の濱田有香氏らのグループの研究で明らかになりました。

ゆっくり味わって、よく噛んで食べることが食後のエネルギー消費量を増加させる科学的論拠となり、今後、「良く噛む」ことを基本とした減量手段の開発が期待されそうです。

食べ方を巡ってはこれまで、早食いが体重増加に影響を与える可能性が考えられていました。実際に、そうした可能性を示す研究もありましたが、食べる物の形状、大きさの影響などは確認されていませんでした。

早食いが体重増加をもたらす要因は、①早食いが過食をもたらす ②早食いが、摂食後に生じる代謝に伴うエネルギー消費の増加量(食事誘発性体熱産生量・DIT)を減らす-ことの2つが関与すると考えられていたそうです。

今回の研究では、飲み物でも、固体の食物同様、よく〝噛んで〟飲むとのDITが増加するかを検証したそうです。

研究では、被験者11人に200ミリリットルのココア味飲料を ①20ミリリットルを30秒毎に1回飲み込むことを10回繰り返す(対照試行) ②20ミリリットを30秒間口に含んだ後に飲み込むことを10回繰り返す(Taste試行) ③30秒間口に含んでいる間、1秒に1回噛んでから飲み込むことを10回繰り返す(Chew試行)-ということをやってもらい比較しました。

その結果、①のDITが平均3.4キロカロリーだったのに対し、②は平均5.6キロカロリー、③は7.4キロカロリーとなり、ゆっくり噛みながら飲むことが最もDITが高くなったそうです。

「牛乳も良く噛んで飲みなさい」などと言われたりしますが、飲み物も含めて良く噛んで、ゆっくり味わえばエネルギー消費が促進され、太らないんですね。

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