世界初の「薄型ソーラービーコン内蔵点字ブロック」 IoT技術で視覚障害者をより安全に
- 2021/3/22
- ビジネス
バリアフリー社会の構築が急がれています。障害者や高齢者らが安心して暮らせる社会を作ることが、日本を持続可能で多様性のある社会にすることなのでしょう。
セイコーホールディングスなど4社はこのほど、IoT技術を活用し、世界初となる、「薄型ソーラービーコン内蔵点字ブロック」を共同で開発しました。
これを受け、点字ブロックが敷設されている鉄道、空港、公共施設などで実証実験をスタートさせるということです。
「薄型ソーラービーコン内蔵点字ブロック」といっても即座に理解することは難しいかもしれませんが、具体的には、視覚障害者を安全に誘導するよう床面に敷設される薄型点字ブロックに、世界で初めてソーラー発電型のBLEビーコンを搭載したものです。
BLEビーコンはスマートフォンに情報を発信するもので、この点字ブロックから視覚障害のスマホへBLE電波を発信し、道案内や施設案内をすることが可能になります。
スマホに接続したイヤホンを利用すれば、ハンズフリーで道案内などの情報を音声で確認することができるというから安心です。
同点字ブロックは、耐候性ポリウレタンを使用したシートタイプで、ソーラー発電型ビーコンを内蔵しても厚さはわずか7ミリ。どんな床材でも手軽に設置することができ、既設の点字ブロックも簡単に貼り変えることができます。 また、高効率なソーラー発電と省電力制御技術の活用で、室内照明程度の明るさがあれば駆動するため、電池交換などのメンテナンスも不要。まさにSDGs時代の街づくりのために登場したと言えるでしょう。