通常非公開の京都「くろ谷 金戒光明寺」の特別拝観 紅葉の美しい庭園など夜間も公開

「京都を旅する」と言っても、観光ポイントが多数ある京都では、どこを見ていいのか迷うほど。そんな時は〝今しかいけない〟場所を訪ねるのも一考です。

京都市左京区黒谷町にあり、幕末に京都守護職が本陣を構えた「くろ谷 金戒光明寺」が11月12日から特別拝観を開催します。普段は見ることができない書院などを公開、ここでしか、今しかできない京都の寺院観光ができます。

「金戒光明寺」は浄土宗の寺院で、15歳で比叡山に登った法然上人が、1175年、43歳の時に念仏の教えを広めるために、山頂の石の上で念仏を唱えたとされ、浄土宗第一号の寺院として念仏発祥の地ともいわれています。 幕末には、寺域が約4万坪で約1千人が駐屯できたことや御所まで約2キロという近さだったことなどから、京都守護職(会津藩)の本陣となった。当時、新選組は、京都守護職の松平容保から「新選組」と命名され、市中取締の命も受けたことから、新選組の壬生の屯所と黒谷本陣との間では報告、伝達が毎日のように行われていたとされ、新選組ゆかりの場所でもあります。

特別拝観では、日中夜間ともに普段非公開の書院と紅葉に彩られた回遊式庭園「紫雲の庭」を公開。書院では、伊藤若冲筆「群鶏図押絵貼屏風(ぐんけいずおしえばりびょうぶ)」や富岡鉄斎筆の屏風などの寺宝や、襖を開閉すると虎の数が変わる「虎の間」などを観覧できます。

また、長い時間修行をし、伸びた髪の毛が渦高く積み重なったという姿で〝アフロ仏〟として話題になった「五劫思惟阿弥陀仏(ごこうしゆいあみだぶつ)」も。「寿限無寿限無、五劫の擦り切れ」はここからきているそうです。

特別拝観は「日中拝観」と「夜間拝観」があり、日中拝観は、御影堂、大方丈、庭園に加え、市内を一望できる「山門」も特別公開。天気の良い日には大阪のあべのハルカスまで見渡せる山門上からの眺望は絶景。山門の楼上内部に安置された釈迦三尊像と十六羅漢像、天井一面に描かれた大迫力の「蟠龍図」も観覧で来るそうです。

「夜間拝観」は、毎日3回「お琴や篠笛などの邦楽の生演奏」が方丈前庭園にて行われ、期間中の金、土、日には、通常よりも30分早く入場できる「プレミアム拝観プラン」も開催。御用達職人または庭園コンシェルジュの案内つきで拝観することができるそうです。

拝観料はセット券(御影堂・大方丈・庭園・山門)で大人1,600円、夜間拝観は大人1,000円。

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