ウクライナ危機半年で子ども1,000人が死傷 ユニセフ「子どもたちにとって何より必要なのは平和」

ロシアによるウクライナ侵攻が6カ月。ユニセフ(国連児童基金)のキャサリン・ラッセル事務局長がこのほど「ウクライナの子どもたちにとって何より必要なのは、平和」などとする声明を発表しました。

ユニセフ(UNICEF)は、子どもの権利と健やかな成長を促進することを目指す国連機関で、現在約190の国と地域でパートナーと協力しながら活動しています。

声明の主な内容は以下の通りです。

約半年前に戦闘が激化して以来、ウクライナでは少なくとも972人の子どもが暴力によって死傷しており、平均すると毎日5人以上の子どもが死傷していることになります。これは国連が確認できた数字に過ぎず、実際の人数はもっと多いはずです。

子どもの犠牲のほとんどは、爆発性兵器の使用によるものです。特にウクライナで行われているような人口密集地での使用は、民間人も戦闘員も区別しません。その被害は例えばマリウポリ、ルハンスク、クレメンチューク、ヴィンニツァなど、数え上げればきりがありません。

すべての戦争と同様に、またしてもおとなの無謀な決断が子どもたちを極度の危険にさらしているのです。こうした武力行使で、子どもたちに被害が及ばないものはありません。

一方、攻撃で子どもが殺されたり、身体的に傷つけられたりする恐ろしさに加えて、ウクライナのほぼすべての子どもが、深い苦しみを伴うできごとを目の当たりにしており、暴力から逃れてきた子どもたちは、家族の離散、暴力、虐待、性的搾取、人身売買などの大きな危険にさらされています。

約1週間後の新学期の開始は、ウクライナの子どもたちがどれほど多くを失ったかを突き付けます。私たちは、ウクライナの10校に1校が損傷または破壊されたと推定しています

ウクライナの子どもたちは、安全、安定、安心して学べる環境、子どもの保護サービス、心理社会的支援を緊急に必要としています。しかし、ウクライナの子どもたちにとって何より必要なのは、平和です。

関連記事

ページ上部へ戻る