「こんなところに自販機あると感動してほしい」 人口1,000人の群馬・上野村に初のレトルト食品自販機

日本は人口がどんどん減っているという状況です。東京や大阪などの大都会ではなかなか実感できませんが、地方の市町村では過疎が進み、地域社会を維持することがだんだん難しくなっています。

群馬県上野村も、そんな過疎に直面している地域の一つです。上野村は県の最西南端にあり、三国連山など1,000~2,000メートル級の山々が連なるなど険しい山野が面積90%以上を占める山村。人口は7月1日現在で男性が581人、女性が565人の計1,146人で、群馬県では一番人口が少ない自治体です。東京から車で2時間程度で行けますが、そこはまるで別世界です。

もちろん、コンビニはなく、早朝、深夜に営業している店もほとんどありません。

そんな上野村に17日、村内で初めてレトルト食品の自動販売機が設置されます。

同村で地域活性化事業を行っている「エムラボ」が同社事務所(上野村勝山696-3)を一部改装して設置するもので、販売するのは「うえの村まいたけおこわ」「うえの村おかゆ」「うえの村きのこカレー」「キーマカレー」「もつ煮」の5種だそうです。

村産の農作物を使用することにこだわり、「生産」「加工」「販売」を村内で完結させ、村内での循環を図ることが目標。ですから、きのこカレーも村で採れたきのこがたっぷり入っているそうです。

また、目安箱やアンケートなどで利用者からのアイデアを募り、今後の商品化やサービスを導入する方針で「利用者も商品開発に参加できる仕組みを作る」そうです。

同社は「こんな所に自販機があることに感動してほしい」と語っていますが、村民の皆さんにとっては、単なる自販機設置でも大きな前進なのかもしれません。

近年のアウトドア人気で、上野村にはコロナ禍の中でも20万人以上の人が訪れているそうです。上野村に出かけ、自販機でレトルト食品を購入することが、上野村への応援になりますね。

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