肌の若返りの鍵は「MITOL(マイトル)」にあった! 世界初、大正製薬などが解明

細胞の中にある「ミトコンドリア」という細胞内小器官に存在する酵素「MITOL(マイトル)」の減少を防げば、ハリと透明感に満ちた躍動感あふれる肌の維持が期待できる-。このほど、世界で初めてそんなことが大正製薬と柳茂・学習院大教授の共同研究で分かったそうです。

老化によるMITOLの減少が乾燥やシミ、シワに繋がる可能性も考えられるそうで、今後、効果的なエイジングケアの登場が期待できそうです。

MITOLは細胞のエネルギーを生み出すミトコンドリアに存在する酵素で、2006年に柳教授が発見したものです。MITOLはミトコンドリアの働きに深く関わり、アルツハイマー病や心疾患などへの関与が明らかになっていましたが、肌への役割はわかっていませんでした。

研究の結果、老化した細胞ではMITOL量が明らかに減少していることが判明。また、MITOLを減少させ肌細胞から表皮構造を形成させると、老化した肌のように厚く粗い構造となっていることが確認されたそうです。

こうしたことから、老化でMITOLが減少し、「表皮形成異常」、つまりハリがなくなったり透明感がなくなったりするなど肌の老化が生じている可能性が示唆されたそうです。

細胞の中の細胞内小器官の「ミトコンドリア」は体重の10%を占めるといわれ、細胞の活動に必要なエネルギーの大部分を生み出しているため、働きが非常に重要となります。

しかし、そのミトコンドリアは、エネルギーを生み出すと同時に有害な「活性酸素」が発生するそうです。活性酸素が蓄積すると、ミトコンドリアの機能が低下します。

健全なミトコンドリアは相互にネットワーク状となり、エネルギー産生効率や細胞活性を高め、ネットワークが形成できないとエネルギー産生が低下し有害な活性酸素が増えるそうです。

今回の研究の結果、老化によるMITOL減少を引き金として、ミトコンドリアネットワークの崩壊が引き起こされ、それに続いてミトコンドリア機能の低下、細胞機能の低下、表皮形成異常が生じる可能性があることが分かったそうです。

こうした結果から、「MITOL」が〝細胞若返りの鍵〟と考えられるそうで、今後の研究によっては、若々しい肌を保つ製品ができるかもしれません。

肌の老化に悩む年齢の人にとっては、早く開発してもらいたいものですね。

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