一休禅師が起居した名勝庭園茶室「虎丘庵」の特別公開 京都府・京田辺の古刹「酬恩庵 一休寺」で

〝一休さん〟といえばとんちで知られた和尚さんで、テレビアニメによってその名前は海外でも知られているそうです。
京都府・京田辺にある臨済宗大徳寺派の「酬恩庵 一休寺」は、「一休さん」の通称で親しまれる古刹で、11月、12月の日時限定で、一休禅師が起居していた名勝庭園茶室「虎丘庵」の特別公開が開催されます。

「酬恩庵 一休寺」は、日本臨済宗の勃興に多大な影響を与えた南浦紹明(大應国師)が禅道場を建てたことが起源ですが、一時荒廃した後、一休宗純が康正年中(1455〜6年)に南浦紹明の遺風を慕って堂宇を再興し、師恩に酬いる意味で「酬恩庵」と命名。一休禅師は後半生をここで過ごし、大徳寺住持となった際も酬恩庵から大徳寺へ通ったそうです。
足利義政が建てた本堂や前田利常が再興した方丈が重要文化財に指定されているほか、方丈を囲む3つの庭園や、特別公開される虎丘庵庭園は名勝に指定されています。

虎丘庵は、草庵造りの静寂穏雅な建物で屋根は檜皮葺で葺かれています。周囲の庭園は禅院枯山水様式のもので、特に東部は七五三に配石されており、大徳寺真珠庵の七五三庭園と同一手法。
作者は侘茶の祖、村田珠光と伝えられており、虎丘庵はその当時、珠光をはじめ金春禅竹などたくさんの文人が集ういわば文化サロンとなっていたそうです。

特別公開では、通常非公開の虎丘庵を、住職の案内で拝観、庫裏で住職と共にお茶で一服してもらうそうです。

実施日は11月17日、19日、22日、24~27日、29日、30日、12月3日で、開始時間は11時、13時、14時、15時。所要時間は約40分。

定員は各回10人で志納料は1人3,000円(拝観料別途)。

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