「横浜高島屋」が、廃漁網由来の生地のバッグを販売 海洋プラスチックごみの削減を目指し

2015年に国連が定めた「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標) 略称:SDGs(エスディージーズ)」は、企業の経営のあり方だけでなく、私たちの生活についても見直しを求めたものといえます。スーパーやコンビニなどのポリ袋の有料化も、持続可能な成長を続けるための1つの手段なのでしょう。

さて、世界中で現在、問題となっている海洋プラスチックごみは、 世界全体で年間約800万トン、日本国内でも2~6万トンが発生していると推計されています。

また、日本の海岸に漂着している海洋ごみ(人工物)のうち、漁網・ロープが容積ベースで2~3割を占めており、これらが海洋ごみになると600年もの間滞留してしまうとも言われています。

海に流出するこれらのプラスチックごみは、海を汚染することはもちろん、海の生態系にも大きな影響を及ぼしてしまいます。その生態系への影響は、やがて人間の食生活にも影響を与えることになります。このため、海洋プラスチックごみの問題は、地球規模での大きな課題となっています。

そうした中、「横浜髙島屋」の6階、紳士鞄売場ではこのほど、廃棄漁網由来の再生原料から製造した鞄の販売を開始しました。

この取り組みは、国内の複数の企業が連携することで実現したもの。廃棄漁網の資源活用を促進することで、海洋プラスチックごみの削減を目的としているそうです。また鞄完売収益の一部は、一般社団法人ALLIANCE FOR THE BLUEに寄付し、海を守る活動に役立ててもらうそうです。

販売する商品には、廃漁網を回収、ごみの分別や洗浄などを行う北海道の「山本漁網店」、回収漁網を原料に再生ペレットを製造する「リファインバース」、紡糸・織布、テープなどを手掛ける「モリト」、製品化する「豊岡鞄」など複数の企業が協力。生地に対する廃漁網の配合率は25%となっているそうです。

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