希少価値の蔵戸、オシャレな内装に! 流通・販売に特化した「松治郎商店」

「蔵」という言葉はもはや死語になりつつあるのでしょうか? 都会ではすっかり見ることもできなくなり、地方都市でも郊外にまで足を運ばないと、なかなか見ることができません。

その「蔵」には「蔵戸」と呼ばれる扉がついています。そもそも蔵は、家財や商品などを安全に保管するための建物ですから、扉も優れた防火、防湿、防盗構造の重厚な造りになっています。それが「蔵戸」です。

今では貴重な巨大なケヤキの1枚板が使われていたり、接着剤を使わず楔(くさび)だけで力強く接合されていたり、木材の反りや分離を防ぐための吸付き桟が加工されていたりと、今では希少価値が高く、かつての建具職人たちの高度な技術が息づいているのも魅力となっています。

その蔵戸を流通させようと、古民家・古木の活用を事業展開する「山翠舎」(長野市)がこのほど、新たに蔵戸に特化した流通・販売サービス「松治郎商店」を立ち上げました。

「山翠舎」は長年、古民家や蔵の移築・解体を手がけており、蔵戸を丁寧に蔵から外し、磨き、保管。その数は、いまや100枚以上に達しているそうです。

そんな蔵戸の価値を正しく理解してもらい、長く大切に使い続けてもらおうと立ち上げたのが「松治郎商店」。

蔵戸は、すべて一度解体して細部まで磨き、金具も外して塗装し直してから、再び装着。納品先に合わせ、扉の幅や丈など、サイズの調整も行うそうです。

独特の存在感があり、空間に落ち着きや重厚感、インパクトを与えてくれる蔵戸を、個性的なアクセントとして内装に取り入れるのもオシャレですね。

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